向精神薬のCYP分類
CYP3A4 全酵素の30〜50%を占める。 日本人に欠損は居ない。グレープフルーツの成分が阻害
CYP3A4
- 代謝薬
- アルプラゾラム (ソラナックス、コンスタン)
- トリアゾラム (ハルシオン)
- ミダゾラム (ドルミカム)
- ゾルピデム (マイスリー)
- ミルナシプラン (トレドミン)
- クロナゼパム (ランドセン、リボトリール)
- ハロペリドール (セレネース、リントン)
- カルバマゼピン (テグレトール、テレスミン)
- ゾニサミド (エクセグラン)
- 阻害薬
- フルボキサミン (デプロメール、ルボックス)
- 誘導薬
- カルバマゼピン (テグレトール、テレスミン)
- フェノバルビタール (フェノバール)
- フェニトイン (アレビアチン、ヒダントール)
CYP3A4で特に注意頂きたいのは、阻害薬であるフルボキサミンです。商品名はデプロメール、ルボックス。 またベンゾジアゼピン系の薬が含まれます。ベンゾ系の薬とルボックス(デプロメール)の併用は比較的良くみられる処方です。 この組み合わせでは、ベンゾ系薬品の血中濃度が上がり、効きすぎの状態になります。当然、副作用が強くなります。 CYP1A2
CYP1A4
- 代謝薬
- アミトリプチリン (トリプタノール)
- イミプラミン (トフラニール)
- クロミプラミン (アナフラニール)
- ミアンセリン (テトラミド)
- オランザピン (ジプレキサ)
- 阻害薬
- フルボキサミン (デプロメール、ルボックス)
- 誘導薬
- 喫煙
- 炭火焼き食品
この酵素には、SSRI発売前の抗うつ剤のグループが含まれます。 つまり、抗うつ剤の併用は最初から薬理学を無視していると云う事です。 CYP2C19
CYP2C19
- 代謝薬
- ジアゼパム (セルシン、ホリゾン)
- イミプラミン (トフラニール)
- クロミプラミン (アナフラニール)
- フェニトイン (アレビアチン、ヒダントール)
- 阻害薬
- フルボキサミン (デプロメール、ルボックス)
- パロキセチン (パキシル)
- 誘導薬
- フェニトイン (アレビアチン、ヒダントール)
- フェノバルビタール (フェノバール)
CYP2D6
- 代謝薬
- アミトリプチリン (トリプタノール)
- ノルトリプチリン (ノリトレン)
- イミプラミン (トフラニール)
- デシプラミン (パ−トフラン)
- クロミプラミン (アナフラニール)
- ミアンセリン (テトラミド)
- マプロチチリン (ルジオミール)
- フルボキサミン (デプロメール、ルボックス)
- パロキセチン (パキシル)
- ハロペリドール (セレネース、リントン)
- チオリダジン (メレリル)
- ペルフェナジン (PZC)
- フルフェナジン (フルメジン)
- リスペリドン (リスパダール)
- 阻害薬
- フルボキサミン (デプロメール、ルボックス)
- パロキセチン (パキシル)
パキシルは、このCYP2D6の阻害作用が特に強い為、併用には注意が必要です。 この代謝酵素には、抗うつ剤、精神薬グループが含まれます。 バキシルとセレネースの組み合わせ、パキシルとリスパダールの組み合わせ、パキシルとテトラミドの組み合わせは時に危険です。 パキシルのCYP2D6の阻害作用は強く、他の薬にたいする代謝を無効にします。結果、何倍もの量を飲んだ事と同じ結果をもたらします。 この組み合わせの処方をされ、服用後自殺に至った場合は、薬の副作用以外の何物でもありません。